仕事帰りでも間に合うかも!歌舞伎の3部制とは

 

◆2016年6月3部制興行

3部制興行となる東京・歌舞伎座の「六月大歌舞伎 義経千本桜」に市川猿之助さんが登場し、最終幕では2013年春の新開場以来、初の宙乗りも披露して、大盛況のうちに幕を閉じたのが記憶に新しい。

 

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◆3部制興行とは

 

 歌舞伎座は3部制興行を過去に何度か試み、1993年から若手中心で8月に催す「納涼歌舞伎」で定着している。8月以外に3部制を取ることについて、松竹は「増加する海外観光客からの要望などを受けて」と説明する。

 

現在の昼夜2部制はおおむね午前11時と午後4時半の開演で、各部約4時間半かかる。「歌舞伎を鑑賞したい」という外国人観光客は多いが、1幕が長すぎるという声がたびたび上がっていたという。松竹の安孫子正副社長は「3時間ぐらいであればという団体客も多く(3部制になれば)積極的な営業活動もできる」と明かす。

 

6月の3部制は各部3時間前後。演目選定の難しさや、大正時代から2部制が親しまれていることもあり3部制への全面移行は「全く考えていない」(安孫子氏)という。

松竹は6月の反応を見て、年内に再度3部制を試行する予定であった。

 

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◆3部制興行導入の理由

 

もともと「八月納涼歌舞伎」で3部制を始めたのは、勘三郎さん(当時勘九郎)と三津五郎さん(当時八十助)。1990年8月、「納涼花形歌舞伎」としてスタートした。

 若い女性の間で歌舞伎ブームが起こり、その絶好の機会を逃さなかったのが、勘三郎さん。ある日、楽屋で取材をしていると、こんなことを言い出した。「八月歌舞伎は、3部制にしたらいいんじゃないかと思うんだけど。どうだろう」。その理由を問うと「若いファンの人たちは朝から晩まではなかなか芝居を観たくても観ていられないでしょ。3部制なら夕方、仕事帰りに寄れるでしょ。料金も少し安くしてね」。確かこんなことを口にしていたと思う。

歌舞伎興行は、今でも「昼の部」「夜の部」の2部制が基本。八月納涼歌舞伎だけが、3部制を採用しているのは、そんな十八世の心配りからである。

 


 

 

◆料金と時間

 

2部制(例:團菊祭五月大歌舞伎)

昼の部 11:00~ 夜の部 16:30~

1階桟敷席 20000円 

1等席 18000円

2等席 14000円

3階A席 6000円

3階B席 4000円 

 

3部制(例:八月納涼歌舞伎)

1部 11:00~ 2部 14:45~ 3部 18:00~

1階桟敷席 16500円 

1等席 14500円

2等席 11000円

3階A席 5000円

3階B席 3000円 

 

メリットとしては、1演目は料金が安くなっており、時間も18時~と仕事帰りの方でも観ることが可能となる。

デメリットとしては、歌舞伎を定期的に感激している、または御贔屓の俳優がいるなど、全演目を観たい方も当然少なくない。その場合の総額は高いものになってしまう。

 

様々な意見があるが、3部制の導入により演目はより華やかさを感じ、賑わいを見せているのは確かである。8月納涼歌舞伎も楽しみである。

 

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Yui

Yui

図書館司書とシナリオライターの二つの顔を持つYUIです。 伝統芸能に精通しており、歌舞伎、邦楽、落語、着物の魅力を広めたいです。